E・Y（20歳）

ギリギリの毎日から抜け出すため

僕は母子家庭で大学生。みなさん想像されるように、貧乏学生です。生活費だけはファミレスのバイトでなんとかしていますが、学費は奨学金を受けているし、それを返すことを考えるとやっぱり必死に勉強していい就職の口を見つけないと、と何かと切羽詰ったリアルな毎日でした。余裕がありません。

同じ大学でもやっぱり金持ちの息子とかいて、スポーツカーのキーリングを指でクルクル回しているのとか見ると、嘲られているみたいで嫉妬がハンパではなかった。しかもそういうグループの中に、ちょっと気になる子もいて…でも自分みたいなヤツが近づけるはずもありません。

もっと高収入なバイトを、と思って求人募集を徹底的に見まくって、これはいいんじゃないかと思ったのが新宿の出張ホストでした。実はまだ入店して一週間しか経っていないのですが、感触はいいです。安心、信頼できるお店だと思います。「そういう気持ちを持ってるならやれるよ」とお店にも背中を押されて、奮起しています。

一週間はあっという間でした

貧乏学生なので服のセンスとかも壊滅的だったので、働き始めるのに最低限の清潔感が出るように、そのへんはちょっと貯金から頑張ってひねり出して自分なりにコーディネートしました。髪とか眉とかも整えて、それだけでも自分ながら、見栄えがするものです。

おかげでこの一週間はずっと出勤していたわけですが、指名はほとんど途切れずにあって、すぐに最初に捻り出したお金は取り戻すことができました。そして嬉しいことに、中にはお一人、リピートしてくれるお客様もいて、こんな自分でも必要とされているんだなと思えると嬉しいものです。

あっという間の一週間でした。けれど、この感じでいくと、ともかくこんないい高額バイトはないと思えるし、来週はどうだろう、再来週はどうだろう、と先のことを前向きに考えられます。いつか成り上がり、というと大げさですが、少なくとも三ヶ月くらいで今のアパートを出て少しいいところに引っ越せたら、というひとつの段階はリアルに考えています。

親孝行もしたいです

大学を卒業していいところに就職して一人で自分を育ててくれた母に親孝行を、と考えています。それは基本的に今でも変わらないのですが、このような世の中になってしまって実際のところ、厳しい現実です。けれど、挫けてはいけない。何かスキルを身につけて生き抜いていきたいです。

そのためにもこのお店で成り上がりしっかりと稼いで、お金をかけて勉強していろんな資格とかを取って、語学とかも頑張って習得して、自分を向上させたいと思います。お客様には独立して事業をやってらっしゃる方もいるので、そういう方々にも勉強させていただきながら…。

ストイックさ、前向きに取り組む姿勢には自信があります。それだけは自分の絶対的な長所だと思うので、それをこのお店でも発揮し、一人前のキャストとしてまず自立したいです。