O・Y（23歳）

FXで失敗してしまって…

一度勝たせて、後から大きくカモる。これがまあ、典型的なハメ方ってヤツかもしれませんが、自分の場合、為替のFXの信用取引をしていて、本当にガツンと落ちちゃいました。まあ別にカモられたわけではないですが、頭を過ぎったのは、そのハメの常套句でした。

こうやって過去のことを振り返ってごちゃごちゃ言うのは格好悪いのですが、一時は年間に1000万円稼ぐくらい羽振りがよかったんです。それが、ちょっとしたことから泥沼にハマって追証もあり600万円の借金。この件はもう親に頼るしかなく、泣きついて弁済してもらいました。

「必ず返すこと」と言われたので、もう信用取引には手を出さないで（当たり前のことですが）ちゃんと自分で働いてお金を作ろうと思い、高額バイトの求人を見繕いました。そうなるといろんな仕事がこの東京に溢れているものでしたが、中でも僕に「うん？」と思わせてくれたのが、新宿の出張ホストでした。

どんな仕事なんだろうという感覚で

ホストというのはまあ知っているけれど、出張ってなんだ、と思って、応募の前はいろいろ探りました。この時代ですから、情報は結構出回っていて、わりと気楽な仕事だけれどそこそこ稼げるみたい、まあ人にもよるけれど、という感じで、じゃあひとまず別に何がどうって問題もないし応募してみるか、と面接に行って、「いつからOK？」とトントン話が進みました。

システムとかもわからず、最初の方は緊張しましたが、まあやっぱり場数みたいなものというか、何度か同じようなことを繰り返しているうちに、大体の感覚がつかめてきて、自分のペースで接客できるようになりました。そこからは、前情報の通り、比較的ラクです。そしてそれなりに、というか十分に高収入です。

借金の返済の方も徐々に進行しています。さすがに600万という額なので簡単ではありませんが、自分の生活のレベルは落とさないまま、まああと1年半くらい今の収入が続けばもしかして返済できるかな、という光が見えているので、引き続きやっていきたいです。

そのうちに真人間になろうと思います

こうして若さゆえのことをしていられるモラトリアムに浸りつつ、しかし僕の場合はお金のことで大失敗している過去があるので、やっぱりそのうち真人間にならなくてはな、という思いがあります。完済できるタイミングで、うまいこと不動産会社にでも就職できたらな、なんてイメージを持っています。

そのために今は宅建の勉強中です。何より最強レベルの資格だと聞きますから、やっておいて損になることなんてないでしょう。不動産会社でも、営業とかよりは、結構ラクなポジションに居座らせてもらえるみたいで、そのへんもいいかなーなんて怠け心で思ったり。

普通にやるバイトでは、なかなか給料の面で、ここまで労力も少なく、魅力的なものはないんじゃないでしょうか。僕の場合は借金というカセがあるので現実的ですが、そういう問題がない人にとっては、稼げるし面白いし遊びまくれるしで、いいバイトだと思います。