S・O（26歳）

世を忍ぶ仮の姿という感覚で楽しんでいます

自分は普段は都内の食品加工工場で働く、手取り18万円の冴えない会社員です。自宅はギリギリ神奈川県で、ボロボロの古いアパートに一人住まい…と思いきや、駅前のオートロック付き新築マンションに住まわせてもらっています。

当然、こんな金額の手取りでは住めるような家賃の家ではないのですが、冴えない会社員は世を忍ぶ仮の姿。実の正体は『夜な夜なお客様をデートでもてなす出張ホスト』。なんて感覚で、新宿の出張ホストのバイトを楽しんでやっています。

仕事を始めたきっかけは刺激と収入がほしかったから

恐らく会社の同僚から見たら「え！？あなたがホスト！？」と言われると思うほど、平凡な自分なんですが、それでも「話が面白い」「癒やされる」「清潔感がある」と、お客様の評判は上々。馴染みのお客様からご指名いただけることも多々あります。

そもそも、自分が出張ホストのバイトを始めたいと思ったきっかけは、単純に単調な毎日に嫌気がさして、刺激がほしくなってしまったことと、いつまで経っても新入社員の時のまま上がらない給料をなんとかしたかったからです。特にブラックというわけではないのですが、このご時世というのもあって、本当に普通にサラリーマンをやっていくだけではまともな生活はしにくいですよね。

その当時住んでいたアパートは木造二階建て、駅から徒歩30分くらいの本当に不便なところで生活していました。ですが、色々ネットで探して、昼の職場からアクセスもよいし、自分の条件にぴったり合うのが出張ホストの仕事でしたので、自分にできるかどうかわかりませんでしたが、求人に応募してみました。

マネージャーさんからの励ましに背中も人生も押されました

その当時、住まいも地味だったんですが、自分自身も地味で、ドキドキしながら新宿のお店に行ったことを覚えています。ですが、地味な自分を変えたくて、生まれ変わりたくて勢いに任せて面接してくれたマネージャーさんに色々聞いてみたんですが、そのときの熱意が伝わったのか、マネージャーさんからもたくさんのアドバイスをもらって、今の自分のままでも十分大丈夫だし、派手な人を嫌うお客様もいるのでそうした方には喜ばれるという話で、安心して仕事に付けることができました。

実際やってみると、高収入ですし、楽しいし、やって本当によかったと思っています。そこまで無理してシフトを入れた訳ではないのに、半年後には今のマンションにも引っ越せましたし、昼の職場でも「雰囲気が変わったね」なんて言われるようになしました。

行動すれば人生を変えることはいくらでもできる、ということを実感しています。このままの勢いに乗って、昼間の仕事も転職して、もっとやりがいがあって給料もしっかりと上がってくれる職場へ鞍替えしようかなと思っています。なにかあっても、今の自分には出張ホストのバイトがあるというのは、とても心強いです。