S・A（22歳）

何はともあれノリできました

どうして出張ホストを選んだかと言われたら、ノリです。もう友達から求人のこと聞いて、まあこれでいいだろうという感じで応募しました。確か翌日には面接して、その数日後には出勤していたんじゃないかなと思います。なかなかここまでのスピード感でバイトをするのってはじめてだったので、自分的にもなんだか生活が一転したような気分でしたね。

生活が一転したような気分といえば、実際に後からそういうことになります。というのもお金がもう入る入る、いえラクチンとまでは言いませんよ。当たり前ですが、それなりに労力は払っています。ですが、その分のリターンが大きい、高収入なわりのいいバイトです。

実は紹介してくれた友達も僕の釣られやすい性格はわかっていたようで、たぶんノリで応募してくれるだろうと思っていたとか（笑）まんまとその通りになりました。でもこの選択を悔いることはありません。だって、もとから失うものもないフリーターだったわけですから。

何から何まで生まれ変わっていく

ちょっと自分の話が続くみたいで恐縮ですが、こんな華やかな世界（？）にノリで応募した僕、実はもともと裕福な家庭ではないんです。実家は団地で貧乏が当たり前みたいになっていました。なので、正直、自分なんて大したことない、といういい意味の開き直りもありました。

そんな生まれ育ちだからか、この仕事で働きはじめても、あんまり緊張感みたいなものがないんですよね。最初の頃は自虐ギャグ連発してまして、それも結構ウケていたんですけど、なんか白けられてきた風…そこからはちょっとキャラを変えて、自分なりに能天気な感じでお客様の愚痴とか独り言を聞くみたいなスタイル。これわりと「いいね」と言われました。

お店にも「そのときの感じで接客すればいいよ」とカタくならずあくまで柔軟にと言われて、自分としてはカメレオンみたいな感じでいいのかな、なんて考えながら、本当にお客様のタイプに合わせて接客を変えています。おかげでいろんなお客様に指名していただくことができて、中にはすごいお金持ちの方もいるし、新宿から出張して自分も知らない世界を覗くことができて、毎度好奇心をくすぐられ満たされています。

調子に乗り過ぎないように

本当にお客様はリッチな方ばかりで団地出身の自分からすると別の人間のようにすら思えてくるのですが、まあ、やっぱり日本も狭いようで広いんだな、と思います（笑）単に自分の見識というものが極端に狭かったんですよね、これまでは。ずっと適当なフリーター生活していたら、そんなことにも気付かなかったと思います。

最近23区内に引っ越しすることになりましたが、絞るところは絞らないと、と思って家賃と最低限の生活費以外はとりあえず貯金する生活をちょこっと続けてみようと思います。それでどれくらいの給料が残るか。高額バイトで多少はぶりがいいとは言っても、支出の内訳、出て行くお金と残るお金を整理しなければ、自分の中で金銭感覚がおかしくなってしまいます。

一人暮らしをはじめて、なんか将来どうするとか決めていないですが、そうですね、まあとにかく彼女が欲しいです（笑）ノリで応募してきたまんま、最後こんな話になってしまって、すみません。