R・T（22歳）

私は子供のころから活発で明るい性格でした。学校では友達が多く、どこへ行ってもすぐに馴染めるタイプでした。運動も好きで、小さいころからサッカーやバスケットボールなど、体を動かすことが得意でした。そんな性格もあって、人と関わる仕事に自然と興味を持つようになりました。ビジネス系の専門学校に進学し、そこで出会った先輩の影響でキャバクラなどの夜職に興味を持つようになりました。

キャバクラの黒服からのスタート

専門学校を卒業した後、キャバクラの黒服として働き始めました。お店を支える立場として、スタッフやお客様と接する中で、人の流れやお店の経営について学ぶことができました。黒服の仕事は想像以上にハードで、トラブル対応やお客様のフォローなど、臨機応変な対応が求められることも多かったです。しかし、それが自分にとっては刺激的で、働きながら多くのことを学べる環境にやりがいを感じていました。

将来的には自分でキャバクラやガールズバーを経営したいと考え、しっかりとお金を貯めていました。仕事は忙しかったですが、それでも休みの日には行きつけのバーに足を運び、飲み仲間とたわいもない会話をする時間を大切にしていました。そんなある日、そのバーで年下の男性と出会いました。彼はいかにも夜職という派手な見た目ではなく、むしろ普通の大学生のような雰囲気でしたが、話してみると物腰が柔らかく、とても聞き上手。彼が実は出張ホストとして働いていることを知り、興味を持ちました。

出張ホストへの転職

彼の話を聞いているうちに、出張ホストの仕事に対する興味がどんどん膨らんでいき、その年下の彼に「師匠と呼ばせてください！」と調子よく頼み込み、彼が働いている出張ホストの店に応募することにしました。

夜職といえば自分のようにお調子ものやイケイケでガラの悪い人が多めですが、そのお店のマネージャーも師匠同様、とても物腰が柔らかく驚いたのを覚えています。お店の雰囲気も落ち着いていて、お客様をとても大切にするスタイルだったため、「なるほど、こういう世界もあるのか」と納得しました。

最初は「自分のような能天気な性格でやっていけるのか？」と不安でしたが、次第にお店の雰囲気に馴染んでいきました。接客を通じて人とじっくり向き合うことの大切さを学び、これまで以上に人間力が上がり、不思議と男女問わずモテるようになりました。

現在の自分と将来の目標

今では安定して指名をいただけるようになり、師匠にはまだまだ及びませんが、売り上げランキングでも10位以内に入るほどに成長しました。少しずつ自信を持てるようになってきています。また、この仕事を通じて、自分の中で新たな目標が生まれました。最初はキャバクラやガールズバーの経営を目指していましたが、今では出張ホスト店も経営してみたいと考えています。

お店の雰囲気やスタッフの教育、お客様へのサービスを考えながら、より良い空間を提供できるようなビジネスを展開していきたいです。何より、この仕事を通じて人との関わり方や相手を思いやる気持ちの大切さを学びました。以前は「とにかく明るく楽しければいい！」というスタンスでしたが、今では相手に寄り添うことの大切さを理解するようになりました。

今は自分を信頼してくれた師匠、そして雇ってくれたマネージャーに本当に感謝しています。彼らのおかげで、自分の視野が広がり、新しい目標を持つことができました。これからも前向きに、楽しみながら成長していきたいと思います！